

六ヶ所再処理工場の竣工と核燃料サイクル政策の行方を国会で問う
――青森県の搬入不同意を受け、国の本気度と責任ある対応を求めました――
4月21日の参議院「経済産業委員会」で、むつ市中間貯蔵施設への使用済み核燃料搬入問題、六ヶ所再処理工場の竣工見通し、そして核燃料サイクル政策の今後について質問しました。青森県知事が搬入不同意を表明するという重大な局面を受け、国が前面に立って責任ある対応を取るよう訴えました。
◼︎ 青森県知事の「搬入不同意」と国の対応
冒頭、前日20日に三陸宮古沖を震源に発生した大規模な地震に触れ、地元・青森県の東通村・むつ市・六ヶ所村など県内の原子力関連施設に異常がないことを確認し、後発地震注意情報が発令されたことを受け、今後も十分な注意と対応を求めました。
本題として、宮下青森県知事が2026年度分の使用済み核燃料の搬入を認めないと表明したことを取り上げました。知事は「貯蔵後の行き先がないまま搬入されることはありえない」「現時点で中間貯蔵事業を実施できる環境にない」と発言しており、背景には六ヶ所村の再処理工場の完成が今年度中に見通せないことへの強い懸念があります。この判断を受けた赤澤経済産業大臣の見解と人材支援の具体的内容を質したところ、大臣は知事の懸念を「真摯に受け止めている」と答弁。3月1日から4月20日の間に電気事業者から日本原燃へ16名が増員されたことを明らかにし、今後もさらなる人材支援を調整して官民一体で竣工に取り組む方針が示されました。
◼︎ 国が「前面に立つ」ことへの責任と各地の原発プール問題
青森県が設けた「年度ごとに搬入の可否を判断する仕組み」について確認しました。今回の知事判断は「拒否ではない」とされており、事業者から適切な対応と報告があれば判断が覆る可能性もあります。こうした状況のもと、事業主体のRFS(リサイクル燃料貯蔵株式会社)だけに任せるのではなく、国が前面に立って現状説明や情報提供を行うべきと求め、経済産業省からも青森県に随時情報を伝えていくとの答弁を得ました。
あわせて、搬入不同意が長期化した場合の深刻な影響も指摘しました。今年度搬入予定の東京電力・柏崎刈羽原発5・6号機からの計60トンのうち、6号機の保管プール貯蔵率はすでに90%を超えています。原発を稼働させれば必ず使用済み核燃料が発生する以上、問題の先送りはできません。核燃料サイクル推進の基本方針のもと、再処理工場の確実な竣工と貯蔵能力拡大という「両輪」で対応していく方針が示されました。
◼︎ 「本気度」を問う――27回の延期を経ても竣工目標は変わらないのか
宮下知事の今回の判断は国や事業者の「本気度」を問うものだと指摘し、赤澤大臣の覚悟を求めました。大臣は「国として本気であり、その姿勢が受け止められるよう、国が前面に立って責任ある対応を行っていく」と明言しました。
さらに、再処理工場がこれまでに27回も完成を延期してきた事実を重く受け止め、それでも「2026年度中の竣工目標に変更はない」とする根拠を質しました。日本原燃の分析では、審査長期化の原因は前例のない「一品もの」である同工場の設備物量の膨大さと課題把握・進捗管理の不備にあるとされ、その反省に基づく体制強化が進められています。4月1日の会見で原子力規制委員会の山中委員長が「審査としては最終盤」と発言したことにも触れながら、引き続き官民一体で竣工目標の実現に取り組むとの答弁がありました。
◼︎ エネルギー基本計画と最終処分――18年間改定されなかった「計画」の意味
第7次エネルギー基本計画に高レベル放射性廃棄物の管理期間・排出責任・最終処分場の開始時期が記載されていない理由を質しました。これらは日本原燃が青森県・六ヶ所村と結んだ「個別事業者の約束」であるため計画には記載しないとの答弁でしたが、立地地域との信頼関係を重視し、約束の遵守を事業者に指導していることも確認しました。
さらに、最終処分法に基づく「最終処分計画」が、5年ごとの見直し義務があるにもかかわらず2008年(平成20年)3月の閣議決定から長年改定されてこなかった理由も追及しました。東日本大震災・福島第一原発事故による政策の見直しや、再処理工場の竣工が途上であったことがその理由として挙げられました。「最終処分は原発の恩恵を受ける日本全体の問題だ」と述べ、しっかりと前に進めるよう求めて質疑を締めくくりました。
質疑動画のご案内
参議院インターネット審議中継のページで「2026年4月21日」と入力して検索し、会議一覧から「経済産業委員会」を選択すると、福士珠美の質疑をご覧いただけます。
質疑は動画の1時間25分頃から始まります。

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