

「誰も取り残さない」災害情報伝達と、複合災害に備える防災庁の体制について
―複合災害に対応できる支援体制の充実を求めました―
6月12日、災害対策及び東日本大震災復興特別委員会で質問に立ちました。今回は、住民の命を守るための「災害情報伝達」のあり方と、本年11月の設置を目指す防災庁の体制について、青森県の現場の声をもとに政府の見解を問いました。
■ あふれる情報の中で、正確な情報をどう届けるか
今や全国各地、さらには市街地での熊の出没が各地で相次ぎ、まさに災害級とも言える事態となっています。青森県が運用する出没情報の管理システム「くまログあおもり」は、住民がスマホで投稿でき、リアルタイムで地図に表示される便利な仕組みですが、虚偽とみられる投稿が相次ぐ課題も。速報性に優れる反面、真偽不明の情報に有力な情報が埋もれてしまう懸念について政府の見解を求めました。
牧野防災担当大臣は、「政府など信頼できる発信元が迅速かつ正確な情報を発信することが重要であり、防災庁設置後も様々なデジタルツールを活用し進める」と答弁されました。
■ 防災行政無線とアプリ―「多重化・多様化」で、誰も取り残さない
自治体の情報伝達は主に防災行政無線が担ってきましたが、設備の老朽化を機に、低コストな携帯電話網へ切り替える自治体も増えています。青森県中泊町でも、今年3月末で防災行政無線が廃止され、公式LINE等へ移行しました。しかし同町の高齢化率は45%近く、デジタル機器に不慣れな方や、停電・断線のリスクも考えなければなりません。費用対効果ではなく、住民の命を守る環境整備こそが大切です。
高齢者・子ども・障がいのある方・外国人など、誰も取り残さない情報伝達について質したところ、消防庁からは、「文字表示板付き個別受信機やパトライト付きスピーカー、多言語化などの手段があり、緊急防災・減災事業債等で自治体を支援している」との答弁がありました。引き続き「多重化・多様化」を強く求めてまいります。
■ 複合災害に備える必要性
本年11月設置の防災庁は、事前防災から復旧・復興までを一貫して担う司令塔とされています。特に懸念するのは、東日本大震災のように自然災害と原子力災害が同時に起こる「複合災害」への対応です。原子力災害は高度な専門性を要するため、引き続き内閣府が所掌しますが、現場で両者を切り分けるのは困難で、初動の混乱が心配されます。
牧野大臣は、「複合災害時は2つの対策本部が立ち上がるものの、いずれも内閣総理大臣の指揮のもとで一体運用される」と答弁。自然災害による人命リスクが極めて高い場合は自然災害への避難行動を優先するという考え方が防災基本計画に明記されていることも確認しました。「書いてあるだけでは伝わらない」―住民への周知徹底を改めてお願いしました。
■ 現場に寄り添う「ふるさと防災職員」の充実を
最後に、全国の都道府県を担当する「ふるさと防災職員」を取り上げました。昨年12月の青森県東方沖地震(八戸市で震度6強)やこの冬の記録的豪雪でも職員が現地に入り、被災自治体に寄り添う伴走支援を行っています。国との連絡調整役として「顔の見える関係」を活かすこの制度を評価しました。
そして、現在45人体制ですが、市町村まで回る余裕がないという現場の声もあり、さらなる増員・充実が必要です。牧野大臣からは、必要に応じて拡充に努めるとの答弁をいただきました。これからも現場の声を国政に届けてまいります。
質疑動画のご案内
参議院インターネット審議中継のページで「2026年6月12日」と入力して検索し、会議一覧から「災害対策及び東日本大震災復興特別委員会」を選択すると、福士珠美の質疑をご覧いただけます。
質疑は動画1時間20分頃から始まります。

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