

六ヶ所再処理工場の工程管理、最終処分の道筋
-そして風力発電の環境配慮を問う-
7月16日の参議院「経済産業委員会」で質問に立ちました。今回は、六ヶ所再処理工場の工程管理と竣工見通し、青森県が抱える核燃料最終処分の課題、そして洋上・陸上風力発電をめぐる逆風と環境配慮について、赤澤経済産業大臣ほか政府に見解を問いました。
◼︎ 宮下知事と赤澤大臣が非公開面談
―六ヶ所再処理工場の進捗管理
7月14日、青森県の宮下知事が経済産業省を訪れ、フュージョンエネルギーの早期実現などを求める県の重点施策を提案した際、赤澤大臣と非公開で面談したことを取り上げました。地元紙報道によれば、この場で赤澤大臣は、六ヶ所再処理工場の審査について国として進捗管理を行い、日本原燃に実現性の高い新たな工程表を作らせる考えを示したとのことです。会談の内容を尋ねたところ、赤澤大臣は、青森県の長年の理解と協力への感謝を伝えた上で、竣工に向けて国が責任を持って工程全体を管理していくこと、日本原燃に実現性の高い工程表を示すよう強く指導していくことを宮下知事に説明したと明らかにしました。
◼︎ 竣工目標に「遅れる可能性」
―国として初めての言及
これまで政府は、審査の遅れがあっても「あらかじめ余裕をもって設定された工程の範囲内」として、2026年度中の竣工目標に変更はないとしてきました。しかし今回、資源エネルギー庁は、日本原燃が施設全体の信頼性を早期に確認するため、高レベル放射性廃液の試験的処理を竣工前に開始する新たな方針を示したことを受け、「今後の検討結果によっては竣工目標から遅れる可能性がある」と初めて言及しました。この廃液処理は、原子力規制委員会からの投げかけを受けて日本原燃が前倒しを判断したもので、私からは、これまで7〜8か月を要してきた工程を今年度中に完了できるのか、実現性を厳しく問いました。
◼︎ 貯蔵タンクにたまる高レベル廃液
―そのリスクとは
現在、試運転で発生した約230立方メートルの高レベル放射性廃液が貯蔵タンクに保管されている実態を取り上げました。原子力規制庁は、液体状の廃液は固体化されたガラス固化体よりもリスクが高く、冷却機能を失えば水蒸気爆発などの重大事故につながりかねないと説明。この点を踏まえ、竣工前の廃液処理を進める必要性と、それによって竣工目標が揺らぐ懸念の両立について、資源エネルギー庁の見解をただしました。
◼︎ むつ中間貯蔵施設
―凍結解除の鍵は「実現性の高い工程表」
宮下知事が3月末に凍結したむつ市の中間貯蔵施設への使用済み核燃料搬入について、解除の判断材料となる「実現性の高い新たな工程表」の中身を確認しました。赤澤大臣は、日本原燃への指導に加え、使用済燃料対策推進協議会を通じて国も工程表策定に主体的に関与していく考えを示しましたが、示す時期について明言はありませんでした。竣工の28回目の延期につながりかねない現状について、国としての責任を改めて求めました。
◼︎ 核のごみの最終処分
―「あと19年」しかない現実
高レベル放射性廃棄物の最終処分に関して、南鳥島での文献調査が5月に始まったものの、次の段階に進む見通しが立たない現状を指摘しました。原発の建て替え目標を示す一方で最終処分の道筋を示す責任があるとして見解を求めたところ、赤澤大臣は、全国知事へのレター発出や国による地域への直接の申し入れなど、国が前面に立って調査地域の拡大に取り組む姿勢を強調しました。しかし、文献・概要・精密の3段階の調査だけで20年、建設に10年、計30年を要するプロセスに対し、廃棄物の搬出期限は2045年4月まであと19年しかありません。この期限を守れるのか、重ねて念を押しました。
◼︎ 洋上・陸上風力発電の逆風と、イヌワシと共生する開発を
―環境配慮の実効性を問う
再生可能エネルギーの主力電源化に向け、青森県沖でも計画が進む洋上風力発電について、世界的な建設費高騰を背景に大手事業者の撤退が相次ぐ現状を取り上げました。政府は先ごろ、公募した洋上風力について1kWあたり最大70万円の収入を20年間保証する支援策を発表しており、その狙いを確認しました。
また、陸上風力についても、十和田市の風力発電計画をめぐり、国の天然記念物イヌワシや希少種クマタカの飛行・営巣ルートと建設予定地が重なっているとして、地元市民団体が観察記録を環境省に提出している実態を紹介しました。環境影響評価が事業者主体で行われる現行制度の課題を指摘し、調査の中立性を確保する仕組みづくりの必要性を訴えました。環境省からは、事業者の調査が不十分な場合の追加調査要求や地方公共団体・住民の意見表明機会の確保などを通じ、適正な環境配慮を確保していくとの答弁がありました。再生可能エネルギーの導入拡大と自然環境保護の両立に向けて、引き続き取り組んでまいります。
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